技術【technology】

  述語としての技術とは、人間が関与する直接的な生産過程において、労働表象に対する積極的かつ能動的な制御活動であり、その活動を客観的システムとして、広義的な意味性と狭義的な意味性を使い分ける言葉である。広義的には、労働力を取り巻くさまざまな手段とその規則との関係体型を意味する。狭義的には、労働手段と規則の体型だけを意味する。 したがって、技術の発展や進歩は、科学によって規定されるという法則性を含むことになる。この法則性が技術の革新であるという認識の範疇では、法則性は漸近的かつ量的な労働力とその教育成果だけに委ねられたものにすぎない。が、技術そのものの法則性が新規であったり、革新的である場合には、飛躍的かつ質的なものとなる。これを一般的には、技術革新あるいは技術革命と呼ぶことになる。 そこで、デザインと技術の関係は、いわゆるデザイン技術という表現の意味性と、技術デザインという狭義的な意味づけを定義化しておかなければならない。さらにデザインと技術とは、デザインとテクノロジーによる生産過程の関係、またはデザインとテクニックによる労働力を規定する方向性として、デザイン対技術は、改めてデザイン対象を囲い込む技術環境であるという見方が的然となってきている。その理由としては、技術は常に進化することや革新されることが、歴史的黙知事項であったことが挙げられる。 しかし、広義的にも狭義的にも、技術と人間の関係が、単なる労働力やその労働対象に対する手段や規則体型だけではなく社会構造にまで、つまり技術力は人間の存在性や存続性までを規定するほど発展していったという状況に至っている。この社会的な反省が、今やデザインによる技術の法則性や規則性、さらには技術体系の構造変換として、デザインの対象としての技術、そのあり方を再検討する知的判断と評価になっている。

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