空間【space】

  存在性や関係性を意識化するために、最も懸念化されてきた意味性を持つ言葉である。使用される領域や分野それぞれにおいて、その意味性は実在性や差異性を明確にしている。が、それゆえ空間を定義することは極めて困難と考えられる傾向が残存している。 例えば、「空間の中におかれた物体の状態が時間的に変化する」というようなパターン的味方は、ニュートン力学により思想改革や科学的な所見として最大の概念用語になってきている。さらに空間と物体との関係を越えて、空間の中で変化させるものは、情報や貨幣など形式化された価値にまで及んでいる。そこで、こうした概念の意味性に対してカントによる批判的考察は、「空間は直感の形式に付着している主観的な性質にすぎない」という問題提起によって、改めて空間の意味性は、創造されるべき意味の源泉的な用語であり、述語になってしまった。 デザイン対象 としての空間は、端的に大別すれば次の2つに分類することができる。物理的空間としての「対象としての空間」であり、もう1つは、数学的空間としての「対象を表現する空間」である。言い換えると、「表現空間」と「時間空間」という呼称が、空間の意味性を規定することになるとさえ考えられる。ニュートン以前の空間概念では、コスモロジーを解体した宇宙的かつ原初的な表現空間の意味性は、カントの批判考察からは解放された自由度を持っている。よって現在、概念としての空間は、あくまでも表現空間に包括されている。一方の時間空間は、充満が存在であり、充満の欠陥が空間という見方である。つまり、まず何も配置していない空間を創造し、そこに何かを置いていくという発想から、この充満説は空間の意味性を最も説得性が一般的である。しかし、情報を配置することや、情報の充満性は空間の局所的な意味性を新たに獲得しようとしているようだ。位相空間や関数空間がさらに実在や実現をこの論理で再定義される時代になってきていると確信している。

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