レクリエーション【Recreation】

  レジャー=余暇にきわめて近い概念であり、意味の重複がある。レジャーは、金銭的な余裕が背景となって生まれてきた行動概念である。対して、レクリエーション(recreationはラテン語のrecrenareが語源)は文字通り、「再び創る」ということであり、心身の疲労回復や元気回復のための気晴らしや楽しみまでを引き込んだ概念になっている。明治時代にこの言葉が外来したときは、「複造値から」という訳語が与えられたが、休養・娯楽・保養・遊技までを含む幅広い概念となり、福利厚生的な意味にまで拡大してきた。元来は、教育における授業間の休み時間という、教育学者コメニウスの定義からスタートしている。これは、学校において学習と休養の適切な時間配分を成立させる大きな要因になっている。そこから、労働における休養・級かへと転用されていく。資本主義の進展につれて、単調な労働や非人間的労働に対する、環境改善や休養をうながしていく過程でレジャーとの近藤が生まれてきたと考えられる。レジャーとの明確な違いは、『怠ける権利』(P.ラファルグ著)で提示されたように、レクリエーションが勤労に対する世界的な制度・権利となっていることである。つまり、労働と教育において、心身の健康保全や、喜び、楽しみの共有化を目指すための行動時間の設定と配置が社会的に認可されているということである。それにより、青少年の健全育成や共同体の連帯感の醸成において、レクリエーションは不可欠かつ制度的なものへと進展、拡大してきている。
 そこで、レクリエーションそのものを行動的にするゲーム性の開発とその強化支援、レクリエーションを生み出すツールや措置といった環境づくりなどにおける、デザインの主導性が必要となってきている。言い換えれば、教育と労働に関わる、生産と消費、そして廃棄やリサイクルまでがレクリエーションとしてデザインの対象になるということである。   

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