ストラクチャ【structure】

  ラテン語で「立てる」を意味するstrucereの名詞形を原語とする。つまり、構造、機構、組織、組み立てを意味するが、特に、機械や建造物の構造というように、実在物や建築物の組み立てを具体的に指し示す言葉である。こうした具体的な指示から派生して、ある考え方や計画の意図、計画の組み立てや組織化までを意味するようになった。 デザインにおいてのストラクチャーとは、思考のプロセスや結果としての、デザインそのものの構成であり、組織だった考え方の成立要素の集合体であると考える。つまり、デザイン表現されることで、何らかの仕組みがビジュアル的に、あるいはタンジブルな存在の構造までが、認識できると考える。その認識をより容易にするには、ストラクチャー(構造)的な発想が必要となる。 デザインにおけるストラクチャーを最も論理的にとらえるには、数学的な構造論の分類と解釈を適用する必要がある。例えば、デザインされた表現を、「表現された集合」とすれば、組み立てられた順序的な集合として、その表現プロセスを遡って再認識することができる。特に、コンピュータによるデザイン表現においては、プロセスそのもののデザインを、デザイン計画として組み立てていく手法開発が求められる。この手法がいわゆるプロダクト・プロセス・ディベロップメント・マネージメント(PPDM)である。 したがって、デザイン計画の結果としての表現物は、その組み立て方がよりシンプルに認知されるときには、構造というよりは構成として、よりわかりやすい表現になっている。すなわち、デザイン手法としてのストラクチャーが、デザイン成立させている思考システムを理解しやすくするのである。そのための手法開発が、デザイン表現以上に、メタデザインという考え方に繋がっていくものと考えられる。 スケッチがデザイン手法として重要であることは、イメージを想起するという意味からも、また、このような歴史からも明らかである。   

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