スクリプト【script】

  日常的な状況での典型的な事象に関する知識構造というのが、社会的な定義である。デザイン用語としては、かつては手書き文字的な欧文の活字書体のことを意味していた。また、映画や放送などの台本が重要な意味であった。これらはラテン語のscriptium=書かれたものという意味から派生している。そして、コンピュータの登場によって、いわゆるコンピュータ用語としての活用が一般的になった言葉であり、プログラミング言語の進化にともなって、社会的な定義と融合化されていった。まず、コンピュータ回路の構造との対話をより容易にしていくために、機械語への変換作業を省略して簡単に実行できるようにした簡易プログラムが登場した。そのプロセスを自動化して簡単に実行できるようにしたものをスクリプトと表現するようになったのである。 コンピュータ用語の歴史的な展開の中では、ハイパーメディアがコンピュータで可能になってきた1990年代初頭に、映像や音、文字など、いわゆるマルチメディア化をより簡易にしていくために、HyperTalkやプログラミング言語というよりは、日常会話的な会話用語をそのまま使うような感覚でプログラムを構成することが目指され、言葉の採用そのものに意味があった。特に、ウェブページ上で、HTMLだけでは表現できないさまざまな機能を利用するための簡易的なプログラムをスクリプトと呼ぶことがある。スクリプトを記述するための言語(スクリプト言語)にはPerlやVBScript、JavaScriptなどがある。 デザインにおいて、改めてコンピュータを表現ツールとして運用していくためには、デザイン・ディスクリプション・ランゲージの開発が求められる。そのためには、造形原語による形態化を、コンピュータによる表現技術、さらには社会認識化のため、デザイン・スクリプトの開発が必要な時代になっている。   

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