大阪大学大学院工学研究科川崎和男先端デザイン研究室 川崎和男教授と
東京大学大学院医学系研究科生体物理医学専攻医用生体工学講座 阿部裕輔准教授の
共同開発した波動型完全人工心臓(KAWASAKI G5-MODEL)が完成、山羊へのインプラントが成功した。

このモデルは、左心モーターをセンターに配置し、
その外周を大動脈血流により冷却、モーター発熱を吸収する波動型完全人工心臓となっている。
ヤギでの動物実験では、問題なく胸腔内に収納と実装が完了し、解剖学的な実働所見は良好である。

今までの人工心臓では、人工臓器対象をどのようにデザインするかという課題は研究されていなかった。
そこで、プロダクトデザインの専門家である川崎和男教授がコンセプトモデルを考案・設計し、
それに基づいたKAWASAKI G5-MODELは、今回の結果に至った。
このヤギは現在生存中である。

なお本研究は、東京大学大学院医学系研究科、大阪大学大学院工学研究科、
東京大学先端科学技術研究センター、東京大学病院心臓外科、北里大学大学院医療系研究科、
東北大学大学院医工学研究科によるものである。
今回の成果は、2009年の日本生体医工学会、米国人工臓器学会および日本人工臓器学会で発表される。

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